終わりよければすべてよし

ひとり親卒業日記

朝ドラ「エール」に癒やされて

ふだん、朝のNHKテレビ小説「エール」を、録画予約しておき、都合のいい時間に観ている。

 

ここからは、今週放送された内容のネタバレにもなるので、これから観る予定の方は注意してほしい。

 

さて、今日の金曜日の放送では、いよいよ、今や有名な早稲田大学の応援歌「紺碧の空」が完成する。少し歴史を遡って調べてみた。当時の野球の早慶戦は、おそらく現代以上に、両校の学生たちにとって、キャンパスの空気を左右するほどの大切な一大イベントであったようだ。

 

何でも、同じく有名な早稲田大学の校歌「都の西北」が四拍子の曲であったのに対抗すべく、慶應義塾大学では二拍子で応援歌「若き血」を作曲したそうだ。それ以降、なかなか早稲田の野球部が勝てなく、なんとかそれに対抗しようと、新しい応援歌を作ろうという流れになる。歌詞は、学内で募集し、住治男氏の作詞に決定した。問題は作曲だ。それまで早稲田大学の応援歌は、有名な先生に作曲していただいたようだが、おそらく若く新しい風を求めていたのだろう。当時は弱冠21歳、まだ無名の新進作曲家であった、古関裕而氏に曲を依頼する。曲はなかなか容易には仕上がらず、実際にもなかなかギリギリで完成し、古関氏自ら歌唱指導もしたようだ。

 

果たして、初めて「紺碧の空」が歌われた早慶戦はいかに。昭和6年の春、歴史に名高い三原選手のホーム・スチールを呼ぶなどし、早稲田大学が勝利をおさめた。そしてのちに「紺碧の空」は、第六応援歌から第一応援歌に昇格したそうだ。

 

同校の卒業生である娘が以前言っていた。「今の学生は、都の西北は一番を歌えるのがやっとで、二番や三番までちゃんと歌えるひとは少ないよ。それよりも、紺碧の空の方に思い入れの強い学生の方が多いと思う。」と。

 

肝心の早慶戦も、最終的にどちらが優勝か決定してしまうと、いったんチケットを取ったにも関わらず、観戦をドタキャンする学生もいる。娘が学生中、サークルで会計を担当したときは、数十人のドタキャンのひとから、チケット代の徴収に回るのにだいぶ骨を折ったらしい。ひとり分は決して高くはないが、集まると結構な額になる。どうも、今の学生は朝の7時から球場内に入り、試合が始まるまでスタンバイするのが億劫に思うひともいるようだ。それでも、慶應よりは応援の人数が多いという。今はさまざまな娯楽も増え、大学全体で盛り上がるわけでもないらしい。

 

この夏は、とうとう甲子園も中止となった。まだ次男が小学生の頃、大好きな日大三が必ず優勝するからと、データなどで分析し、実際に甲子園まで足を運んで一緒に観戦したのは、懐かしくも遠い思い出だ。

 

今は、世界中の人々がそれぞれのさまざまな立場で、やるせない思いをしていることだろう。

 

個々に、何かしらの自分への応援歌となるものを見つけて、少しでも心が折れないように、進んで行くしかない。

 

最後に、YouTubeで見つけた「紺碧の空」を貼り付けます。良かったら、聞いてください。

 

https://youtu.be/L4XudAUregg