終わりよければすべてよし

ひとり親卒業日記

長男の帰省

つい先日、引っ越しを考えるか検討中という記事を書いた。

 

それからほどなくして、ひとり暮らしをしている社会人の長男から、連絡があった。

「平日は、そっちから会社に通ってもいい?」と。

 

「もちろんだよ。あなたのアパートから会社までは、片道約100キロ。どう考えても遠すぎるよね。」と返答した。

 

長男の会社は残業はまだないが、始業時間が午前8時と早い。入社して2か月は自宅でのオンライン研修のみだったが、6月からようやく通勤が始まった。どうも、毎朝アパートを朝の5時には出発していたらしい。

 

自宅からなら、午前6:20くらいで間に合う。それでもかなり早い。他の従業員さんは会社のある市内に社宅を借りて、車で10分ほどで通うようだ。本来ならそれが一番楽だが、長男はどうしてもその街には住みたくないという。先輩もおすすめはするが、社員に住む場所を強要はできない。

 

本人は父親に似たのか、車の運転は苦ではなく、片道40キロ程度なら楽だと言う。

 

というわけで、つい先日から帰省してきた。アパートからの引っ越しはいつになるか、まだわからない。とりあえず、連休がないと無理だろう。

 

そして、次男の方はまたしても、隣りの部屋の騒音に苦しむことになった。午後11時くらいから40分くらい、おそらくオンラインゲームでうるさいらしい。

 

次男の方はといえば、東大に入学してからというもの、実によく勉強している。

油断せず、しっかりと勉強しないと、希望する学部に行けないと思っているようだ。

 

なんとなく、中学入学時を思い出す。彼は、中学受験勉強をわずか5か月しか経験していない。入学したばかりの頃は、まだまだ勉強を頑張りたいという意欲が有り余っていたはずだ。初めての中間テストで、学年20番以内には入った。そして、次の期末テストの目標が、いきなり学年一位だった。実際に本当に一位を取るのは、中学3年になって一度だけだったが、それを機にスマホを買い与えたのだった。

 

そしてその後も、極端な中だるみは一切なく、上のクラスに移ることにも他校を受験することにも興味はなく、普通に同じ高校に進学した。ただやはり、東大クラスに分かれるのが、高校3年というのは、遅すぎると感じていたようだ。

 

まあ、何はともあれ、一年余分にかかったとは言うものの、晴れてこの春、東京大学に入学したのだ。全科目、手抜かりなくやりとげたいのだろう。いつの間にか、フランス語の発音は、英語より上手いくらいだ。

 

7月はかなりたいへんらしい。レポート、小テスト、課題、オンライン定期試験。持ち込み可のテストまで入念に準備するから、ほぼ確認程度にしか、テキストは必要なく終わったらしい。

 

私の方は、おかげさまで4〜5月頃よりは体調もずいぶん落ち着いた。夏休み中に次男の引っ越しが無事に終わったら、近場の塾でも良いから、何か英語を生かせる仕事を新たに見つけるか。いずれにせよ、当分、まあ少なくとも来年の3月に無事に自治会役員の引き継ぎが終わるまでは、地元を簡単に離れるわけにはいかないだろう。平日の朝食と夕食は、毎日長男のために用意してあげるつもりだし。本人はもちろん料理はできるのだが、多少でもイライラされながら台所に立たれるのはごめんだ。

 

優しくて、マメで、人当たりは良くて、しかし気は短くて、気分や態度がコロコロ変わる、そんな一見変わり者の長男を毎日相手にするには勇気がいる。こちらも、せっかく上向きになってきた体調が崩れないよう、十分に用心したいと思う。