終わりよければすべてよし

ひとり親卒業日記

「ドラゴン桜2」は心臓に悪い

先程、今日の「ドラゴン桜2」を見終えた。

 

うーむ、やはりこのドラマは今の私には心臓に悪いかもしれない。いや、内容としては十分面白いし、見応えはある。

 

だが、もう約1年半近く経とうとしているのに、次男の浪人当時のことをリアルに思い出すのだ。

 

今日、ドラマの中のセリフでひとつ、なるほどと思ったことがある。先生と生徒で、バスケットボールのフリースロー対決をしたときのことだ。最初は生徒が優勢だったが、結果的には先生が勝つ。その理由を先生はこう説明した。「お前は最初優勢だったから、このまま行けば勝てると思った。ところが、5本目を外したときから、残り4本はすべて外せないと思ったはずだ。そこから焦りが芽生えた。俺は最初から、6割入ればいいと思ってやった。だから4本は外しても全然焦らなかった。完璧を求めてはいけない。必要な点数を取れればいいんだ。」

 

このセリフを聞いて、次男の数学に対する姿勢を思い出した。彼にとって、当時のセンター試験の数学は、決して難しいものではなかった。時間は厳しいところもあるが、彼の計算速度はとにかく速い。よく出る計算式などは、すでに答えを暗記しているほどだ。それゆえ、模擬試験や、自宅で時間を測り落ち着いて解く場合は、2科目ともたいてい満点だった。ゆえに、本番でも当たり前のようにそれを目指す。だから、もしたとえ100点満点中90点台でも、彼としては納得がいかないのだ。

 

東大の二次試験にしてもそうだ。駿台の模試などで80点満点を数学で出したり、他の模試で満点までは行かなくても偏差値で70を切ることはほぼなかった。なので、本番の数学の目標も60/80点以上は目指していたはずだ。しかし、必ずしも本番で、一番得意な分野が出題されるとは限らない。

 

予備校のチューターさんが、数学はギャンブル性の高い科目という表現をされたときは正直驚いた。仮にも受験勉強をする内容に、ギャンブル性があるなどとは思いもよらなかったのだ。実際、東大の試験の中でも、数学が易化した年度には、数学がふだんなら苦手な生徒も高得点を取れていたりする。

 

改めて、当時のさまざまなことを思い出し、震えが来そうになった。

 

これまでの東大での授業の感想はというと、やはり文系向けに行なわれる数学の授業は、かなり簡単に思えるようだ。たとえば、同じ線形代数でも、理系向けの授業の方はかなり難易度が上がるようだ。

 

今年の夏には、まずは学部の一次選抜があるだろう。経済学部までは決めているが、どの学科を希望しているのかは、今のところじっくり話をまだ聞いていない。せめて、3年生で行われるゼミくらいは、対面式で受けられれば良いと思うが、どうなるか。

 

春学期の定期試験が終わったら、引っ越しの準備をし、8月中には完全に自宅に戻ることに決まった。1年間のひとり暮らしの経験は、実に貴重な体験だったと思う。まめに自炊していたおかげで、食費を含めたお小遣い分が、毎月4万以内で抑えられたのは、感心すべき点だろう。家計簿をつけていないのに、ほとんどの食材の値段は覚えてしまった。なぜか、都内のスーパーは、地元よりも安いようだ。

 

次男が帰省すれば、私もこのいい加減な食生活からは抜け出せそうだ。

 

本日は父の日であった。娘夫婦で初めて主人のお墓参りに来てくれ、とても嬉しかった。そして、主人の実家にも挨拶に行き、とても喜んでもらえた。慌ててネットで注文したマスクメロンが、ちょうど良い食べ頃で本日届いたようで、みんなで堪能することもできた。「パパが二人の姿を見られたらなあ。」と義父がつぶやくと、娘の目から涙がこぼれた。

 

80代になる義父母には、できればひ孫の顔を見られるくらい、まだまだ長生きしてほしいと心から願わざるを得ない。

 

かなり久しぶりに訪れた夫の実家は、以前と変わらぬ、温かく優しい雰囲気に包まれていた。