ようやく決まった娘の転職先
長かった。
正直、次の就職先が決まるまでにこれほど時間がかかるとは、予想だにしていなかった。
昨年の11月、有給休暇を消化中に複数の転職エージェントに登録してから、およそ3か月弱。
ついに、娘がある企業から内定をいただくことができたのだ。
これまでとはまったく異なる業界だ。そして、そこはエージェント経由で見つけたところではない。あるとき、見かねた私が娘と就職についてじっくりと話をしてみた。
「たとえば、どんな業界を考えているの? 前と同じか、それとも全然違うところか。」
「うーん、〇〇業界とか。」
「あらそう。なんか意外だね。でも、全然違う業界で一から始めるのもいいんじゃない?」
その後も積極的に動こうとはしない娘。
それで、私がたまたまネットを検索して見つけた、中途採用を募集している、ある企業があった。そして娘に、こんな会社もあるよと伝える。
何気なく、彼女は応募し、複数回の面接を経てついに最終面接へ。その場で正式に内定が出たのだ。
どんな会社も、実際に働いてみないと本人に合うかどうかはわからない。最終的には本人の意思で、その会社に決めることにした。
今どきの就職活動はつくづく難しいと思う。私はまさにバブル世代として勤務していたが、その頃と今では全然違う。まず、少なくとも入社して2、3年以内のうちに長時間の残業をしたり、昇格をしていく社員は、自分の周囲にはいなかった。みな、中堅になるに連れて残業も増えていったりはしていた。課長に昇格する男性社員も、さすがに20代ではまだいなかったと思う。ところが、娘の周囲には、とにかく1年目から恐ろしいほど残業をしているひとがいたり、2年目くらいで平社員よりワンランクもツーランクも昇格をしているのだ。さすがに早すぎないかと思う。
そこでやりがいを見出すひともいれば、疲弊して休職するひともいる。
なぜ、今これほどまでに若いうちから仕事が忙しくなったのか。やはり、人員が少ないのだろうか。
新しい勤務先で、何年続けられるかはまったくわからない。スタートは来月半ばになるので、次男の国立二次の結果が判明したあとになる。
失業保険も、まるまる2か月分もいただけ、ありがたい限りだった。