終わりよければすべてよし

ひとり親卒業日記

東大史上初のオンライン授業

二次試験終了から、合格発表の日までのおよそ2週間近くは、ひじょうに長く感じられた。

 

それが、今日ですでに発表の日から10日しか経過していないとは思えないほど、目まぐるしく時が過ぎて行くように感じる。

 

東京大学は、予定していた国技館での入学式こそ見合わせたものの、中止を含む最終決定には最後まで時間をかけていた。本来なら新入生のために、何としてでも挙行したかったのだろう。だが、ようやく、苦渋の決断とし入学式も正式に中止と決まった。

 

本来なら、ひじょうに残念と思うところだ。だが私自身は、パニック障害と診断されてから、まだ一度も大規模な人数の式に出席してはいない。実際に臨席した場合、薬の服用でもつのかどうか、連れがいない身としては少々不安があった。まさか、保護者が式の途中で倒れるわけにはいかない。それもあってか、長男の大学の卒業式も、次男の大学の入学式も中止になったのは、何かの巡り合わせかもしれないとも思う。さすがに、4年後の大学の卒業式の頃には、私の症状もすっかり完治していると願いたい。

 

入学前のさまざまなイベントが中止される中で、一番驚いたことがある。

 

それは、授業開始の延期は一切行わない代わりに、なんとオンライン授業という形式を導入することになったのだ。場合によっては、体育の授業までオンラインかもしれないようだ。いったい、どんなふうにやるのだろうか。

 

パソコンについては、お兄ちゃんのお下がりのMacがある。それにはカメラまで内蔵されているそうだ。あとは、マイク代わりにair podsがあれば、十分らしい。そう、パソコンだけでなく、マイクとカメラも準備が必要とのこと。

 

問題なのは、インターネット環境だ。この時期は特に忙しく、接続までに時間がかかるようだ。

 

次男はひとり暮らしの予定だが、この様子だと、アパートにネットが開通するまでは実家で授業を受けるかもしれない。

 

そして何より心配なのは、本人の体調だ。結局、合格発表のあとも、時折動悸や息苦しさを訴えることがある。先日は初めて総合病院の循環器科を訪ねたが、やはり心電図も胸部レントゲンも異常なし。ついに明日は、初めて心療内科に一緒に行くことにした。

 

これまで子供たちは、幼い頃に最愛の父を亡くしたが、誰も一度も心因性の病気にかかったことはなかった。

 

唯一、私だけが、不眠、めまい、動悸、逆流性食道炎、ひいてはパニック障害と、何らかの心因性不定愁訴に悩まされ続けてきた。

 

明日は、病院で何と言われるだろうか。せめて、この謎の体調不良の原因や、症状名が診断されるだけでも、また漢方などの処方薬をもらえるだけでも、少しは安心できるのではないかと思う。

 

やはり、この浪人の一年間は、本人にとり相当の負荷がかかり続けたようだ。